今日は近くのパブリック・ライブラリーで地元の人たちに対して話をする予定です。「人生100年時代に突入して我々が準備すべきこと」について。日本もアメリカも年金をはじめとした社会保障に対する向き合いを変えていかなければならないのは同じ。長寿という意味での先進国日本がどんな取り組みをしようとしているのか、個人はどうすべきかがテーマです。
結構な頻度でお世話になっているライブラリー。私にとってこの図書館の使い方は、本や資料を借りるというよりも会議室を借りたり、コピーやプリントサービスを使うことが多いわけですが、いずれにしても大変お世話になっている図書館。今日はそれを支えてくれる地元の人たちへの還元サービスと個人的には位置付けているイベントです。
ところで、楽しい方を選ぶとうまくいく、そしてそれは何故かという話です。
人生って選択の連続ですよね。
判断を迫られた場面、あるいは、一旦仕切り直しをして今後のことを考える場合、何を選ぶべきか。
それは断じて「楽しい方」を選ぶべきなんです。
よく挙げられる理由はこんなことです。
「楽しい方を選択すると、何があっても頑張れる。頑張り続けることができると、結果、成功することになる。」これよく聞きますよね?
でも私の見解はちょっと違うんです。
まず、楽しい方を選択しない場合に起きることを考えます。
それを考えると「楽しい方を選択した方がいいに決まっている」という結論に結びつけるんです。もちろん、私が楽しさに対する執着心が人一倍強いからだけかもしれませんし、それを否定できない過去もありますけど。
以下、楽しい方を選択しない場合に起きることです。
1 成功曲線の上昇まで待てない
人がなにかを始める場合、いきなりうまく行くってことはまずありません。まず失敗する。その失敗を通じて学び、悩みを通じて閃き、トライしてたまにうまくいく。これを時間をかけて続けていくことでだんだんと出来るようになります。
時間とパフォーマンスの関係は正比例の関係ではありません。最初はあまり伸びないけど、あるところまで来ると突然グンっと伸びるんです。「成長曲線」などという言い方もありますが、いずれにしても「一手間かけたから一歩上にあがる」というものではありません。なので、このグンっと伸びるところまでいかに「我慢してやり続けるか」が勝負なんです。
これを考えると「楽しくないもの」を選択した場合、ここまで我慢できないんです。我慢できずにやめてしまえば、当然成功はないですよね。だから「楽しくないもの」の選択はダメなんです。
2 ちょっと先のイメージできない
ものごとがうまく行くためには「今やっていることのちょっと先」をイメージしながらやる続けることです。その「ちょっと先」のイメージを実現可能性のあるベターがこととしながら、それを持ち続けること。明日は今日よりちょっとできる。明後日は明日よりちょっとできる。こんなイメージです。もちろん、毎日毎日進歩し続けることは容易ではありませんが。
いずれにしても「楽しいこと」を選択した場合、「ちょっと先のベターなイメージ」をしやすいんです。だって誰だって「もっといいこと」「もっと楽しいこと」を考えるのって自然にできちゃうし、それ自体が楽しいことじゃないですか。
それに対して「楽しくないこと」を選択した場合、「ちょっと先にいるベターな自分」をイメージしにくいんです。「楽しくないこと」を連続してやると、やっていること自体が、だんだん辛いことになってきちゃうんです。「楽しくはないけどやれること」も10回連続でやれって言われたら「大変なこと」になりますよね。それを30回やれって言われたら絶対「辛いこと」に変化しちゃいますよね。
なので「楽しくないこと」は「ちょっと先のベターなイメージ」ができないことだから嫌になってくる。嫌なものをパフォーマンスよくやり続けることは相当な忍耐を必要とします。この忍耐にパフォーマンスの良し悪しを依存していると、いい結果はでてきません。だから、「楽しくないこと」を選択するのはダメなんです。
3 いつまでも後悔が残る
「楽しい方を選択したなかった場合」それをやっている間、ず〜っと「あっちを選択していれば楽しかったかもしれない」「今ごろわくわくしていたかもしれない」と考えてしまい、「今」に集中できなくなってしまうのです。
仮に、ややうまくいく結果が出たとしても、「楽しい方をやっていたら、もっといい結果が出たかも」とか後戻りできない時間の使い方に対する後悔がでます。「しでかしてしまった後悔は死ぬ前に『思い出』というプレゼントとして出てくる。一方、したかったけどしなかった後悔は死ぬ時に『あの時やらなかったね』って残念な出来事として思い出さされる」という話をどこかで聞いたことがあります。
人生は一回きり。時間の使い方に後悔したくないですよね。
ということで、「楽しい方」を選択した方がいいと思いませんか?
もちろん、「楽しい方を選択」したことによってもたらされるリスクを徹底的に潰しておくこと、そして、そうなってしまった場合の対処の仕方も準備しておく必要があることは言うまでもありません。自分の行動に責任を持つのが大人なわけですから。
ということで以上です。
ではまた
赤羽 まこと