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実践編メールセミナー:最終回
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さていよいよ今日は最終回「社員全員をリーダーにする」の実践編として「もし社員全員が社長だったら?」お届けします。
これまで「経営ビジョンを作る」からはじまり
「徹底した情報開示」
「組織のヒエラルキーについて」そして社員のメンタルの要素を取り上げて「理解させ気づきを与える」というお話をしてきました。
さらに、
「失敗を責めない文化作り」
「経営者からのメッセージをどうやって届けるのか」
というところまで来ました。
そして最後にくるのは
「リーダーシップについて」です。
しかしこれは経営者のリーダーシップについてではありません。
社員のリーダーシップ、しかも社員全員がリーダーシップを発揮すべき、究極的には「もし社員全員が社長だったら?」という話です。
これが「社員のやる気に火をつける」ことにどう関係あるのか、「やる気」がどう改善されるかについて具体的にお話できればと思っています。
そして最初に投げかけていた質問
あなたは社員に何を提供していますか?
なぜ社員はあなたの会社で働きたいのですか?
にもふれていきましょう。
早速本日お話する内容です。
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◆本日の内容
経営者と社員の関係性についての間違い
社員全員が経営者マインドを持つことの意味
具体的にはどうすればいいのか
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1. 経営者と社員の関係性についての間違い
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経営者、特に中小企業の経営者のお悩みで多いのは
・社員のパフォーマンスにいつも不満を感じている
・そのため、結局いつも自分がやってしまう
・そもそも人を動かす方法が分からない
です。
トルストイの『アンナ・カレーニナ』に
「幸福な家庭はどれも似たものだが、
不幸な家庭はそれぞれに不幸なものである」
という有名なセリフがあります。
企業も困った状態の時は、それぞれの困った状態があります。
しかし、こと「社員のやる気」ということになると、
先に挙げた3つが経営者の共通のお悩みのようです。
そして、この3つの共通点を挙げるとすれば、
経営者が社員との関係を
「指示する人」と「指示される人」
という構図で捉えていることです。
社員は「指示される人」である場合、自分のアタマで考えて自発的に行動することをしません。
自分のアタマで考えないから仕事に何の工夫もなく結果として経営者が「不満を感じる」ことになります。
自発的に行動しないから結局「いつも経営者がやってしまう」という状態になります。
このことを通じて経営者は「自分には人を動かす能力がないのでは」と思うようになってしまうんです。
この「指示する人」「指示される人」という関係性を根本的に変えていかない限りこの3つのお悩みは消えることはないでしょう。
そしてこの関係性でいる限り「社員が張り切って仕事をする」とか、その結果として「業績がどんどん伸びる」状態とは無縁であると思った方がいいと思います。
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2. 社員全員が経営者マインドを持つことの意味
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ではこれを解決するには一体どうしたらいいのでしょうか。
それは、社員全員が経営者マインド(=リーダーシップマインド)を持つことです。
つまり全員が経営者=リーダーとしての気持ちと態度をもってあらゆる仕事にプロアクティブに取り組みことです。もちろんポジションや役割に関わらずです。
eBookの中で「リーダーとは様々な条件の中で、主体的に解決策を検討し、関係者の利害を調整し、目標に向かって自ら行動し、そしてチームにも働きかける人のこと」と定義しました。
リーダーシップマインドとはそのような心持ちと態度であらゆる仕事に対峙することを言います。
もう少し具体的に言うとこういうことです。
多様な人たちで構成されているチームにおいて、限られた時間内で目指す方向性を示し、コンセンサスを得て、実際に動かしていく力。
「コンセンサスを得る」ということで、10人いたら10人が自分が思う方向に引っ張っていこうとしたらチームはどうなっちゃうの?という疑問がなくなります。
全員がリーダーシップマインドをもって合理的な合意形成をしようする試みは「ここはこの人に任せた方がいいな」とか「ここから先は意見を聞く側にまわり出て来たアイデアの集約に専念しよう」とか全体最適を考えて自分のポジショニングを自然と決めていくことができるからです。
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3. 具体的にはどうすればいいのか
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ではそれを実現するためには具体的に経営者は何をやったらいいのか。
経営者のやるべきことの一つは、
「経営者マインド(=リーダーシップマインド)とは何か」と「なぜそれが必要なのか」を説明し理解させることです。
特に「全員がリーダーになっちゃったら逆にまとまらないのでは」という疑問は必ず出てくるので、それに対する理屈と想いを伝えることは極めて重要です。
もうひとつが、
リーダーシップマインドを持って仕事に臨むためのチェックリストを社員に周知しリーダーシップマインドを運用面で徹底することです。
リーダーシップマインドは
以下の3つの要素で構成されています。
<思考要素>現状分析と目標までのロードマップを描くこと
<共感要素>関係者に説明・説得をして全員が「一丸」となるなるよう合意形成を目的としたコミュニケーションすること
<行動要素>目標に向かって自ら行動し、関係者を巻き込み、目標達成まで継続して行動しつづけること
そのチェックリストとは以下の項目から構成させています。
<思考要素>では
・直面している現状を客観的に把握しているか。
・そして何が把握できていないかを理解しているか。
※現実のビジネスでは限られた時間内で意思決定に必要な全てを完璧に把握することなどありえません。リーダーにはこの不十分な情報の中でベストな方針を提示して、関係者を納得させ合意形成をするというスキルが必要なのです。
・自分の中で仮説や目標を明確に立てているか。
・それは社の方針と合致しているか。
・目標達成までの最適な道のりを考えているか。
・目標達成までのチームの時間やスキルといった経営資源の配分を戦略的に考えているか。
<共感要素>では
・目標達成までの道のりと戦略を関係者に分かりやすい言葉で説明できているか。
・関係者全員を十分に理解させているか。
・関係者が合理的に理解しているだけでなく一丸となって取り組もうという熱意を持ったチームを作り上げているか。
・チームの雰囲気と熱量は目標達成に十分なレベルに達しているか。
<行動要素>では
・チームメンバーが納得していないことがある(ありそうな)場合、クリ
アーするために能動的に対話を実施しているか。
・チームの行動力や行動量が落ちてきた時、それを速やかに察知して、改善策を講じているか。
・目標達成までは先頭に立って行動しているか。あるいは戦略的な自分の立ち位置を決めて行動しているか。
・プロジェクトの大義をチームメンバーが忘れないようにいつもリマインドしているか。
このようなチェックリストを社員全員がアタマに入れて行動すれば企業の推進力は間違いなくアップします。
経営者が具体的にやるべきことは以下になります。
・リーダーシップマインドとはどういうものか、そしてなぜそれが必要なのかを説明すること
・リーダーシップマインドを構成する3つの要素をまとめる
・そしてそれをチェックリストとして、社員も経営者もいつも立ちもどれる文章としておく
そして同時にリーダーシップマインドを行動に落とし込んでいるかどうかをちゃんとパフォーマンス評価の対象項目としていれることが重要です。
かけ声だけでないぞということを示す必要があるのです。
これをはじめてしばらくすると社員とのやりとりが変わってきます。
指示を仰ぐ質問は一切なくなります。
その代わり、「社長、こうしたらいいと思うのですが、どう思いますか」「これやりましょう」という提案型に変わってくるのです。
場合によっては社長のやり方に異議を唱えてくるかもしれませんね。
そうなった時には、会社は次のフェーズに入っているのです。
そしてあなたの「社員のやる気」に関する悩みは消え去っていることでしょう。
覚えてますか?
このメールセミナーの初回に以下の2つの質問をさせて頂きました。
あなたは社員に何を提供していますか?
なぜ社員はあなたの会社で働きたいのですか?
あなたはどのように回答しましたか?
私は日米のビジネス経験を通じてこのような考えに至りました。
私は経営者として社員に成長の機会を提供している。
社員は働き始めた時の自分と数年後の自分、またさらに数年後の自分を比べると自分がビジネスマンとしても人間としても信じられないほど変化していることに気がつくことができる会社だから働きたいと思う。
どちらも共通点は「成長」ですね。
人間の成長欲求を刺激できる会社は伸び、強い成長欲求のある人は社員としても期待以上の成果を出す。
「社員のやる気に火をつける」という文脈でいうとこの成長欲求というのがキーになりそうです。
これで7回に亘ったメールセミナーは終了になります。
楽しんで頂けたのなら嬉しいです。
またよろしければメールやスカイプでの無料相談も用意しておりまので、そちちの方もご活用ください。
https://laconsultingpartners.com/lp/sodan/
最後までお読み頂き有難うございました。
LAコンサルティング
赤羽 まこと