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【悪い知らせの正しい伝えかた】

「悪い知らせ」との遭遇。

これはビジネスをやっていれば誰にでも例外なく起こることですよね。

この悪い知らせ、伝えるのも、伝えられるのも嫌なものです。

 

今日は伝える側になった時に気をつけるべき点についてお話します

行動変容によって成功に導くコンサルティング会社

Science of peopleの創業者であるバネッサ・バン・エドワーズさんの書いたコラムをもとに進めていきます。

 

Science of people

https://www.scienceofpeople.com/

 

ビジネスにおける「悪い知らせ」ってどんなものがあるでしょうか。

部下との評価会議、評価が下がったことを言うことは
「悪い知らせ」を伝えること。

逆に上司との半期ごとの面談でパフォーマンスが期待通りでなかった。

これは「悪い知らせ」を伝えられること。

どちらも嫌ですよね。

 

お客さまから依頼されていたものの納期が間に合わない。

しかも、完全にこちらの落ち度。

この「悪い知らせ」を伝える側には絶対なりたくありませんよね。

 

そこまでいかなくても、日常業務の中で同僚に
間違っていることを伝える時でさえ、
とても嫌な気持ちになるものです。

 

何故なんでしょう。

 

どうやらこれは人間の進化の過程と関係があるらしいのです。

 

人間には「ネガティビティ・バイアス」が備わっていると言います。

ものごとを判断したり行動する時、ポジティブな情報より
ネガティブな情報の方が大きな影響を及ぼすというものです。

 

つまり、悪い知らせは良い知らせよりも影響力が大きいということ。

そして長く心に残るといいます。

 

進化の過程において我々人間が体験した悪い知らせとは、
猛獣が襲ってきたり、天変地異で住むところを脅かされる
などのリスクのことです。

「生き残るためには、悪い結果をもたらすことに対して
緊急な注意を必要とする。しかし、良い知らせに対しては
それほどの緊急性を要しない」
とロイ・バウマイスター教授は言う。

 

ロイ・バウマイスター教授は
米フロリダ州立大学・社会心理学部の教授。
意志力を科学的に解釈することにおける第一人者です。
日本でも著書『WILLPOWER 意志力の科学』
が有名です。

 

つまり悪い知らせは本能的に
「生存を脅かす可能性のある脅威」
と我々の脳は知覚するんですね。
そして戦うべきか、逃げるべきかの判断
をして危険を回避する行動をとる。

だから、人は悪い知らせには敏感なんですね。

 

なので悪い知らせるを伝える場合は
それ相当の準備をして取り組まなければならない、
ということです。

 

ただ、ビジネスの世界においては、悪い知らせがもたらす
悪影響を小さくしたり、逆にポジティブな結果をも
期待できるシンプルで簡単な方法があると言います。

 

以下、エドワーズさんが言う4つの方法をご紹介します。

 

1)厳しいことを肯定的に言う

アメリカの映像制作会社Pixar(ピクサー)。

社員の創造性を抑えてしまうことなしに
悪いことを伝えるのがとても上手なんです。
映像制作の過程では良い作品に仕上げるために
経営陣は制作スタッフに対して、なんども何度もダメ出しをします。
それも、時によってはかなり辛辣なダメ出しも。

しかし、その時、全くどうしようもない部分に
焦点を当てるのではなく、改善の見込みのある部分
に集中してダメ出しをするのです。

しかも「いいね!でもこうすればもっと良くなる」
という言い方で。ダメ出しという悪い知らせであっても
制作スタッフが素直に受け入れることが多いといいます。
「もっと良くなる」という肯定的な表現が頑張る力を
刺激するからだそうです。

 

否定的な情報であったとしても言い方が肯定的であれば、
同じ情報を否定的な言い方で伝えられるよりも、
素直に受け入れられるという科学的な裏付けもあるようなんです。

2)事実に着目する

悪い知らせを伝える時はできるだけ事実をベースに
話を組み立てることです。
そうすれば会話が感情に流れる可能性が低くなります。

例えば、会社の重要顧客を失った時。
売上の下方修正をしなければなりません。
全体予算も削減しなければなりません。

それをチームに伝えなければならない状況です。
その際、その顧客を失った事実、なぜそうなったかの理由、
その結果今後どうなるという計画など、できるだけ起きた事実を
中心に話を進めていきます。

それによって、やっぱり担当してた
あいつはダメだったとか、あのクライアント本当にひどいとか、
感情に引っ張られた非建設的な流れになるのを回避することが
できるといいます。

 

3)相手に気遣う

悪い知らせを受けた人に、それについて
「どう考えたか」と「どう感じたか」を尋ねます。

当然、質問は相手の気持ちに配慮した誠実な態度で行う必要があります。
それによって、伝えた人・伝えられた人という対立構造ではなく、
相互のコミュニケーションを目的とした関係にシフトすることができます。

また、考えと気持ちの両方を聞くことで、相手を深く理解することができ、
次の展開につなげやすくなります。

 

4)相手の立ち直りにつきあう

悪い知らせを伝えた直後の相手の反応を観察します。
相手が成長のマインドセットを持っているのかどうかを見るためです。
どんな状況であってもきっと改善できるという気持ちを持っている人か
どうかを見極めるのです。

もし成長のマインドセットのある人なら、改善するにはどうしたらいいかに
話の舵を切ります。次の行動のためのモチベーションを高めるためです。

もし、そうでなければ、まずは元気づけて下さい。
気を取り直すためにできるだけ具体的なアイデアを示しながら。
そしてコミュニケーションの回数を増やすことです。
時間はかかりますが、諦めなければ必ず立ち直ります。

 

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見方を変えると悪い知らせを伝えることは、
必ずしも悪いことばかりとは限りません。
少なくともビジネスの世界においては。

なぜなら、通常のコミュニケーションでは
得られない特別なインパクトある機会を
相手と共有できるからです。

悪い出来事をきっかけに、
相手の目的や目標の再設定ができるかもしれません。

伝える立場に立つことによって、
目標達成までのこころ強い支援者になったり、
成長の原動力を刺激するコーチ役になれるかもしれません。

 

社長と社員との関係って基本的には上司・部下ですが、
イシューによってはコーチとクライアントのような関係になり得ます。

そうなると、もちろん社員も成長していくのですが、
実はコーチ役としての社長の成長も期待できるのですよね。

 

では

LAコンサルティング

赤羽

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