ここで言う「フツーの人」とは才能や能力が人並みであるという意味ではありません。セレブ夫婦のご子息・ご令嬢であるとか、すでにフォーチュン500の会社の役員であるとか、オリンピックでメダル獲ったことある、などの方以外の方々全員を「フツーの人」と呼ばせて頂いています。なので、もしあなたが「フツーの人」で個人でビジネスを始めている/始めようとしているのであれば、この記事は必読です。どのくらい大事かというと「会社を登記する作業」以上に大事だと思っています。
一旦個人起業家としてビジネスを始めたからには、そしてビジネスを本気で成功させたいと思っているなら、自分自身をブランド化させることはやるべきチェックリストの一番上(に来ないにしてもかなり上の方)であることは間違いありません。念の為言っておくと「商品のブランド化」ではなく「あなた自身のブランド化」です。その方が、個人起業家の場合は、汎用性が高くあなたのビジネスライフ全体での売上が圧倒的に高くなるからです。では、フツーの人がどのように自分をブランド化させたらいいのかについてここでご紹介していきます。
フツーの人が個人起業家としてブランディングをする手順
ここで言っているブランド化とは「世界的に有名なる」とか「YouTubeチャンネル登録数100万を目指す!」とか、そんな話をしているのではありません。あくまでフツーの人であるあなたが個人起業家として「しっかりした成功(=目指す売上)」を獲得するためのブランディングである、ということをご理解ください。
フツーの人が目指すべきブランディング
あなたが目指すべきブランディングの土俵は、あなたが勝負している狭い領域です。その狭い領域であなたが価値を届けたいと思っている人から「選ばれる人」になること。これがあなたが目指すべきブランディングです。
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ひとことで言うと、誰かが「〇〇と言えば・・・」という話になった時に、あなたの名前が真っ先に思い浮かべられる。そんな人になることです。そして、言わずもがなですが、ポジティブなイメージを持って思い浮かべられること。これが「選ばれる人」の必要条件です。
あなたが勝負している領域で「〇〇と言えば・・・」でポジティブイメージを伴って真っ先に思い浮かべられる
これがフツーの人が目指すブランディングです。
では、そのために何をすべきか?以下手順をお伝えします。
具体的な手順
こんな手順でやっていきます。
- 手順1:自信を高める
- 手順2:個性を選ぶ
- 手順3:ストーリーにする
手順1:自信を高める
「成功する恐怖」って意外!と思うかもしれません。でも、成功したいけど「成功した自分がやるべきことを、自分はできないんじゃないか」、そもそも「自分には相応しくないのではないか」と思ってしまう人。こんな人も少なくありません。そういう人は無意識のうちに成功が見えてくると「成功を阻止する行動」「失敗する行動」をとってしまうと言います。
ちなみに、誰にでも「失敗する恐怖」と「成功する恐怖」の両方が心の中に存在します。ただ、バランスは人それぞれなので「成功する恐怖」がほとんど顕在化しない人もいるというのも事実です。
それは自分に対する自信を高めることです。フランスの精神科医フレデリック・ファンジェさんによると
「ちょっとした心のトレーニングをすることで、自分を変え、自分に自信を持つことは決して難しいことではない」
と言います。
具体的には自信を構成している3つの要素を理解して、それを高めていくトレーニングをすればできる、と言っています。そして自信を構成している3つの要素とは以下のものです。
- 自己評価:自分に対して自信が持てること
- 行動:自信を持って行動できること
- 自己主張:他人に対して自信が持てること
手順2:個性を選ぶ
個性って誰にでもありますよね?そして、ひとりの人の個性って一つだけじゃないですよね。
個性とはそれぞれの人の固有の特徴であり、いろんな要素が組み合わさっています。では個性の正体ってなんでしょうか?優しい、気さく、穏やか・・・・。それって個性ですか?短気、へそ曲がり、暗い・・・・。これらはどうでしょう?個性でしょうか?個性というより「性格」と言った方が近いような気がしますよね。
意識してないけど「自然とこんな考え方をしてしまう」とか「いつもこんな行動をとってしまう」とか「こんな気持ちになることが多い」という考え方・行動や気分の元になっているもの。つまり「心がどう動くか・どう向くかの傾向」ですよね、なのでそれを言い換えると「心の指向性」となるわけなんです。
心の指向性を以下の6つの指標で捉えています。(これは元米国広告会社勤務・著述家サリー・ホッグスヘッド氏のインタビュー及び著作『あなたはどう見られているのか』、『DO WHAT YOU ARE』PAUL D. TIEGER & BARBARA BARRON、MBTI などを元に独自にまとめたものです)
- 内向vs外向
- 部分vs全体
- リアクティブvsプロアクティブ
- 常識vs非常識
- 判断vs知覚
- 思考vs感情
1. 内向 vs 外向
内向
- 自分で「これ!」と思ったものをあなたの商品(サービス)の価値にしていくとうまくいく
- ライティングで「想い」を伝えることで共感を得ると成果がでやすい
- 一つの領域を深掘りし、数は多くないけどリピートからの売上を期待できる
外向
- 周囲との交流により「ここにニーズあり!」と思ったものを軸にあなたの商品(サービス)を作っていくと成功確率が上がる
- ニーズにドンピシャに当てていくスタイル。ライティングに加えて動画でのコミュニケーションで強い賛同を得るのがオススメ
- 関連領域を広げることで「賛同者」の数を増やす
2. 部分 vs 全体
部分
- こだわりのメソッドを磨いて人を集める
- 「メソッドがよかったから!」というお客さまの声がゲットできる
- 似たタイプのお客さまが集まるのでそれを活用
全体
- 全体の流れの中で「あなただけ」感を醸成して人を集める
- 「この人なら安心!」というお客さまの声をゲットできる
- お客さまの特徴に多様性あり
3. リアクティブ vs プロアクティブ
リアクティブ
- 大きな流れや流行に乗っかって「自分らしさ」を出していく
- 提案の前にじっくり聞くことで信頼感を獲得
- 見込み客の心を掴むのはメルマガやLINE
プロアクティブ
- 状況や流行に関わらず「独自性」を出していく
- あるターゲット層にむけて「こうすべき」を打ち出して共感を得る
- この人!と思わせるのはSNS投稿のコンテンツ
4. 常識 vs 非常識
常識
- 信頼と実績であなたを選ばせるのがベター
- 「〇〇だからうまくいく」を提唱
- ロジックで納得させる
非常識
- アイデアとその背後にある考え方で共感させると売上に結びつく
- 「〇〇をやっているからうまくいかない」を提唱
- 独自のアイデア、メソッド、やり方で魅了する
5. 判断 vs 知覚
判断
- カスタマーサクセスの筋道を見せる
- 正しいか正しくないかでアドバイスする
- 「〇〇を考えると、〇〇がいいと思う」と提案
知覚
- カスタマーサクセスの状況を見せる
- 意味があるか意味がないかを感じさせる
- 「〇〇とか楽しそうですよね!」とつぶやく
6. 思考 vs 感情
思考
- A=B、B=Cだから「あなたはCにすべき」で見込み客を行動させる
- 成功事例・失敗事例を見せることで次のステップに進める
- 計画を見せて「今の行動」を決める
- 目指すカスタマーサクセスを最初に見せておいて、それに向かう
感情
- 「AとB、ときめくのはどっち?」で見込み客を行動させる
- ワクワク感をフックに次のステップに進める
- 意味があるかどうかで「今の行動」を決める
- 他の人には魅力的に見えないかもしれないし、理由も明確じゃないけど「その人にとってベストなカスタマーサクセス」を見つけ突き動かす
手順3:ストーリーにする
購買行動からストーリーを考える
イベントに来てもらう、体験会に参加してもらう、モニターになってもらう、買ってもらう、リピートしたもらう・・・など。見込み客やお客さまが行動してもらわないと売上にはつながりません。
では人を動かすにはどうすればいいのでしょうか?あなたの商品のスペックを他社比較して「優れていることを認めてもらうこと」でしょうか?それもどこかの段階では必要かもしれません。しかし行動のきっかけはあくまで高まった感情です。
マーケティングにはこんな言葉があります。
人は感情でモノを買い、理屈で正当化する。
つまり購買行動を促すには、まず「感情」が必要。買ったモノを「これを買ってよかった!」「自分はなんて良い買い物をしたんだ!」と自己正当化するためにスペックや性能と言った「理屈」を出してくる。感情が先、理屈が後、なわけです。では話をストーリーの作り方に移していきましょう。
ストーリーの作り方
我々個人起業家にとって必要なストーリー、そしてストーリーテリングとは見込み客の「共感」を引き出すことです。共感とは「わかる!」から始まって「私にもできるかも」「この人の商品(サービス)と関わりたい」「この人のようになりたい」という心の動きです。それが引き金になり「参加」「体験」「申し込み」「購買」という行動につながるのです。
必要な要素は以下の2つだけです。
- 個性
- 過去の出来事
これだけです。個性のない人はいませんし、生きてきたら過去のない人もいませんよね。だからフツーの人でもストーリーテリングはできるのです。
具体的には次のフレームワークを使う方法が一番簡単なのでオススメしています。
- 過去に起きたこと
- 決断と急激な変化
- 現在
- 未来
1. 過去に起きたこと
言ってみれば「ダメダメな過去の話」です。なぜダメダメだったのかは人によりますが、とにかくダメなあなた。過去のあなたがストーリーの始まりです。でも、ストーリーテリング上、成功した現在のあなたを見せて「実は・・・」と過去の話をするのも「あり」です。その辺は見込み客のどんな感情をいつ刺激したいかなどによって変わってきます。
2. 決断と急激な変化
ダメダメが最悪の状態になったとき、なんらかの「きっかけ」で心を入れ替えて「頑張ろう!」と決断する時です。「きっかけ」は当然人によって違います。ある事件であったり、ある人との出会いであったり、自分を内省する時間に身を置いたとか・・・いろいろですよね。
いずれにしてもそこでの「決断」があって、あなたの変化が始まるわけです。その変化は急激な変化です。見込み客をリードしていく必要があります。見込み客はあなたの変化に追いつこうと必死で「聴く」体勢にはいります。人は聴く体勢になると、フィルターなくなりどんどん情報が入り、イメージが膨らみます。イメージの膨らみとともに感情が出てきます。ここはあなたのペースでどんどん進むべきところです。
3. 現在
現在の活動です。具体的にやっている活動とその背景にある想いです。ここでは「ダメダメな過去」「決断と急激な変化」を経験した「今のあなた」を表現するわけですが、表現する内容として
- 今の気持ち
- 今の活動
- 今のお客さまに対する想い
です。
ここでのポイントは、現在の輝きの程度「輝き具合い」です。映画や小説と違うのでストーリーテリングの目的はあくまで見込み客を行動させること。なので、あなたの想定する見込み客であるペルソナを意識して、さじ加減を決めてください。現在のあなたを「凄すぎるあなた」と受け取られては引かれてしまうかもしれないし、「大したことない」と思われたら当然行動には移りません。
4. 未来
未来とは現在のあなたが目指すものです。これをシェアすることによって「私もいつかその領域に行ってみたい」という強い願望や憧れを抱かせることになります。願望や憧れといった感情は行動を促す強力な感情です。
まとめ
大事なことは「個性を使い倒すこと」です。価値のベースを個性にしないと多少なりとも「無理」が発生します。「こんな自分だったいいな」をデファクトにしてブランディングのベースにすると短気的にはなんとかなるかも。でも、ビジネスは長期戦なので小さな無理が積み重なるとどこかで破綻します。
そしてブランディングのベースとなるものを「天から与えられたギフト」である個性を使うこと。あなた自身、たくさんの個性を持っているのでビジネスやビジネスのやり方に合わせてプラスとなる個性を自ら選択することが大事です。そして、ストーリーテリングの手法を使う。これがフツーの人が個人起業家ととしてブランディングをする手順でした。
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