中小企業は戦略コンサルと実行支援のどちらを選ぶべきのイラスト

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「戦略コンサル」と「実行支援」、中小企業はどちらを頼むべきか

中小企業の経営者から、よくこんな相談を受けます。

「マーケティングを本気でやりたい。ただ、戦略コンサルに頼むべきか、制作会社や広告代理店に頼むべきか、判断がつかない」

これは中小企業のマーケティングで、もっとも多い迷いの一つです。そして、この判断を間違えると、数百万円の費用と半年〜1年の時間が、ほぼ無駄になります。

私は広告会社で30年、うち米国に12年駐在し、独立後は国内外で100社以上の経営者や起業家のマーケティングを支援してきました。その経験から言えるのは、この問いの立て方そのものが、実は中小企業を苦しめているということです。

戦略コンサルが提供するもの、しないもの

戦略コンサルは、市場分析・競合分析・ターゲット設計・ポジショニング・3年計画といった「方向性の絵」を描く専門家です。質の高い戦略コンサルなら、経営者一人では見えない市場の構造を言語化してくれます。

ただし、戦略コンサルは原則として、自分では手を動かしません。広告を運用したり、サイトを作ったり、SNSを回したりはしない。「あとは、これに沿って実行してください」が彼らの仕事の終わり方です。

大企業の場合、その「絵」を受け取って実行する社内のマーケティング部門があります。だから、戦略コンサルの仕事はそこで完結する。

しかし中小企業には、その実行部隊がありません。受け取った絵を、誰が、どう動かすのか。ここで止まります。

実行支援(制作会社・広告代理店)が提供するもの、しないもの

一方、制作会社や広告代理店は、サイトを作る、広告を運用する、SNS投稿を作る、といった「手を動かす」部分の専門家です。発注すれば、形になったものが出てきます。

ただし、彼らも原則として、方向性の判断はしません。「こういうサイトを作ってほしい」「このキーワードで広告を出してほしい」と、判断をクライアント側が決めて発注する前提で動きます。

優秀な担当者なら提案もしてくれますが、その提案はあくまで自社のサービス範囲内の話です。「そもそも今、広告を打つべきか」「ターゲットを変えたほうがいいのではないか」といった、自社の受注を否定しかねない助言は、構造上、出てきにくい。

中小企業で起きる「あいだの問題」

ここに、中小企業特有の問題があります。

戦略コンサルは方向性を決めるが、実行しない。 実行支援は手を動かすが、方向性は決めない。

両者の「あいだ」に、判断と実行をつなぐ役割が必要です。大企業ではここに社内マーケティング部門が入る。中小企業では、ここが空白になります。

この空白に何が起きるかというと、典型的にはこういうパターンです。

  • 戦略コンサルに数百万円払って立派な戦略書をもらった。しかし、社内で動かす人がおらず、3ヶ月後には引き出しの中にある
  • 制作会社にサイトを発注した。きれいなサイトはできたが、誰に何を売るためのサイトなのかが曖昧なまま、問い合わせは来ない
  • 広告代理店に運用を任せた。月次レポートは届くが、その数字が良いのか悪いのか、どう改善すべきかの判断ができない
  • 複数の施策をやっているが、それぞれがバラバラに動いていて、全体として何をしているのかが見えない

どれも、戦略と実行のあいだに「判断する人」がいないことから起きています。

中小企業はどう選ぶべきか

では、中小企業はどちらを頼むべきか。私の答えは、「どちらか」ではなく「あいだを埋められる人」を探すべきです。

具体的には、以下の3つを満たす相手かどうかを見てください。

1. 戦略の言葉と、実行の言葉の両方を話せるか

「ポジショニング」「3C」といった戦略の言葉と、「CPA」「CTR」「コンバージョン率」といった実行の言葉を、同じ温度で話せる相手か。どちらか一方しか話せない場合、あいだは埋まりません。

2. 自分でも手を動かす意思と能力があるか

「絵を描く」だけで終わらず、必要なら自分でも広告を運用し、サイトを編集し、レポートを読む人か。経験上、手を動かさない人が描く戦略は、現場で動かすと崩れます。

3. 御社の規模で、判断の責任を負ってくれるか

大企業向けの方法論をそのまま中小企業に当てはめると、ほとんどが過剰スペックで破綻します。中小企業の限られたリソースの中で、何を捨てて何を残すかを、責任を持って判断してくれる相手かどうか。

「戦略から実行まで」を一人で見るという選択肢

中小企業のマーケティングは、戦略と実行を別々の会社に分けて発注するより、両方を地続きで見られる一人に任せたほうが、結果として早く、安く、成果が出ます。

それは、戦略を考える人がそのまま実行を見ることで、施策が戦略から外れないからです。逆に言えば、別々の会社に分けると、戦略書の前提と現場の動きが半年でズレ始め、そのズレを誰も指摘できなくなります。

私自身、LAコンサルティングでは、戦略立案からGA4分析、広告運用、SNS、コンテンツ制作まで、自分で手を動かしながら関わることを基本にしています。それは、30年の現場で「戦略と実行のあいだ」が抜けたときに何が起きるかを、繰り返し見てきたからです。

まとめ

中小企業がマーケティングの相談先を選ぶときは、「戦略コンサルか、実行支援か」という二者択一ではなく、「戦略と実行のあいだを、一貫して見てくれる人かどうか」を軸にしてください。

もし、社内に判断する人がいないまま、戦略コンサルや制作会社に発注しようとしているなら、一度立ち止まることをお勧めします。空白を埋める人がいないまま走り出した施策は、たいてい半年後に止まります。

LAコンサルティングでは、中小企業のマーケティングを、戦略の設計から実行までを一人で伴走する形で支援しています。「うちの場合はどちらを頼むべきか」を整理する段階の相談も歓迎です。30分の無料相談で、まず現状を一緒に整理しましょう。

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