ブランディングがうまくいった状態とは「〇〇と言えば・・・」であなたの名前がまっさきにあがること。ですよね!
凄いブランド作りに成功した人の中にも「ビジネスってしょせん運だし」とやや斜めに見る人もいれば、「ラッキーの連続でした」と謙虚に自己評価する人もいる。
個人起業家のブランディングと「運」
- いったい、このふたつって関係あるの・ないの?
- あるとしたら、どう引き寄せたらいいの?
というのを書籍『How Luck Happens』を読んでみた感想と共にお伝えします。
個人起業家のブランディングと運の関係とは?
まずは読んだ本の基本情報。
- タイトル:『How Luck Happens』
- 著者:Janice Kaplan 、 Barnaby Marsh
- 出版:2018年
本書で展開している内容で私が「面白い!」「ビジネスに関係あり」と思った部分だけ抜萃しつつコメントします。なので、本書のポイントや主張とは無関係の部分もありますので悪しからず。
項目(書籍の目次ではありません)は以下の通りです。
お伝えする項目
- まずは「運」に対する考え方を変える
- 「運がいい人」になるための3つのP
- 運はどこから来るか
- ブランディングと運の関係
- 運を引き寄せ、不運を回避するには
まずは「運」に対する考え方を変える
「運」と言えば「あの人は運がいい」とか「あ〜あ、運が悪かったね」などと、
- 生まれ持ったもの
- コントロールできないもの
というイメージがありますよね。
しかし、著者は
- 「運」を因数分解して構成要素を明らかにする
- 構成要素の中でコントロールできる部分は主体的にコントロールする
ことで結果が変わってくると言いいます。つまり「運が良くなる」ってことですよね。
なので、まずは「運」に対する考え方を変えること。これが運を良くするポイント。
では、運を因数分解するとどうなるのか?
運=チャンス X 才能 X 頑張り
「才能」については、ここでは深堀りしません。
注目したいのは「チャンス」と「頑張り」について。どちらも自分でコントロール可能なものです。
ところで、「運がいい人」になるためには3Pが必要である、とのこと。3Pとはなんなのでしょう?
「運がいい人」になるための3つのP
3つのPとは
- Persistent(粘り強さ)
- Passionate(情熱を持つこと)
- Placement(その場にいること)
とのこと。
Persistent(粘り強さ)
多くの場合、人生でもビジネスでも「一回でうまくいく」ことって、そんなにないですよね。
- 「粘り強く」何度もトライしたり
- やり方を変えて試行錯誤すること
が、結果を出す秘訣。なので、結果に結びつく(=運がいい人)になるには、まずは「粘り強さ」が必要。ま、これは納得。
Passionate(情熱を持つこと)
また、なにごとにおいても「辛い時」が訪れるのも普通のこと。
そんな時にも、やり続けるためには、そもそも「情熱を持っていること」が必要。それも、まぁ分かります。
Placement(その場にいること)
面白かったのは「その場にいること」。
確率の問題と言えば、それまでですが、なにごとも「起こりそうな場所」「可能性の高い機会」ってありますよね。
それを見極めて主体的に「そこに行け」と言うことです。
ここで挙げている例として
結婚したいなら、
- スポーツ観戦のために2万人もの人が集まったスタジアム
- 125人しかいないけど、そこは友人の結婚式
どっちに行ったほうが、相手が見つかる可能性が高いかは明白。
できるだけ可能性の高い場所に行けということ。これが運がいい人になるためには「その場にいること」が大事という意味。
スタートアップをするなら、シリコンバレーにいろ!みたいなものですね。
これがさっきの
運=チャンス X 才能 X 頑張り
の「チャンス」のこと。
積極的に「その場」に行くってことですね。
では「運はどこから来るの?」って話です。
運はどこから来るか
運は
- ゆるいつながり
- 自分を多様化させること
から来ると著者は言います。
ゆるいつながり
「ゆるいつながり」とは
- 「友人の友人」とか
- 「ミートアップで会った人」
とかです。毎日連絡取る人ではなく「あ、あんな人いたな」と思い出すような人のこと。
「こんな人がいればなぁ」と思った時や、誰から「こんな人紹介して」って依頼された時に「思い出す人」、そんなひとたちとの関係がゆるいつながり。
なので、そういう行動を意図的にすることが、運が運ばれる秘訣のひとつと言います。
自分を多様化させること
同時に、運は
「逃げていかない」ようにすることも大切。そのためには「自分を多様化させる」べき、と言っています。
どういうことかと言うと・・・
いろんな場面に顔を出しておくこと、と同時に
「ひとつのことに全部貼らない」
ことだと言います。そのために
- ビジネスの顔
- 地域住民としての顔
- 趣味のサークル参加者としての顔
など複数の顔を持つことで多様化し、持っているリソースを貼っていく、と言います。
お金も時間を「ある一つの案件」だけにに投資して、仮に失敗したとしたら「行き場」がなくなりますからね?
そんなこと注意が「運が逃げないようにする」ことのようです。
ブランディングと運の関係
商品や人のブランディング、あるいは採用面接の時でも「ほかとの違い」を出すことが重要なのは言うまでもありません。
いわゆる「差別化」「独自化」というやつです。この本では
- Stand out(目立つ)
- Go against the flow(流れに逆らう)
という言葉を使っています。
そして、どちらも
Extra Mile Effort(追加の努力)
によって手に入れよ、と多くの成功事例を用いて説明しています。
具体的な成功事例の数々はここでは割愛しますが、「運がいい」と言われている人はこれを意図的にやっていると言います。
が、言っている意味はこんなことです。
- どうしても入りたい会社がある時、知人を頼って採用担当者と直接話す機会を設ける
- ビジネスで成功したい場合、業界で影響力のある人に会いに行く
など。
これは「コネ」などと言われ「アンフェア」と言われれることもあるけど、競争が厳しい中で結果を出したい場合には絶対必要と著者は主張。
そりゃそうですよね。多くの人の中から「選ばれる存在」になるためには、アタマ一つ飛び出さなきゃだめ。なので、このような行動は「評価されるべき」なだけでなく「運をつかむための追加の努力」と言っているのです。
これがさっきの
運=チャンス X 才能 X 頑張り
の「頑張り」にあたります。
運を引き寄せ、不運を回避するには
準備
まずは「準備」。「なにごとも準備しでは成功しない」という至極当たり前のこととも言えますが、フランスの細菌学者パスツールも「幸運の女神は準備されたところにやってくる」って言ってたようですね。それと同じです。
リアクションのコントロール
あとは、
起きたことに対するリアクションをコントロールできるようにする
こと。
出来事は必ずしもコントロールできるとは限らないけど、それに対するリアクションはコントロール可能。
なので、予想外のネガティブなことが起きた場合、自分のリアクションを建設的なものに意図的に変えることで「不運を回避できる」どころか、予想外の「運」がやってくる、というもの。
まとめ
ところでブランディングとは、
「〇〇と言えば・・・」であなたの名前がまっさきにあがること
を目指すこと、と冒頭でお伝えしました。
そのためにやることは
- ミッションやビジョンという行動の土台となる部分を決める
- コンセプトを作る
- ターゲットや市場を見据えてポジショニングする
- ポジショニング強化のための一貫性のある行動・発信をする
- 実績を作っていく
です。ちょっと簡単に言い過ぎている感じもしないでもないですが・・・。
いずれにして、
- Persistent(粘り強さ)
- Passionate(情熱を持つこと)
- Placement(その場にいること)
- Stand out(目立つ)
- Go against the flow(流れに逆らう)
- Extra Mile Effort(追加の努力)
など「運を引き寄せる」要素として語れれていることがブランディングにも必要と感じました。その意味で共通点があるのかも・・・。
運としてはなく「マーケティング」としてブランディングを語る本質的な内容についてはこちらの記事でもお伝えしてます。
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また、ブランディングに不可欠なポジショニングを体系的にお伝えしているのはこちら。
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