自分をブランディングする際、ペルソナを設定することは必要だし効果的。
- なぜ必要だし効果的なのか
- 具体的にどういう手法で設定するのがベストなのか
- どう使うのか
について解説していきます。
ペルソナが必要な理由
そもそもペルソナって何?
そもそもペルソナって何か?って話ですが。
ペルソナとは、想定する顧客をより具体的な本当に存在する個人のように落とし込んでイメージしたもの。
こんな風に言えます。
なので、ただ単に年齢・性別・趣味などといった人口統計データ的なことだけでなく、そこから合理的に導き出せる
- どんな課題をもっているのか
- どんな解決方法に価値を感じるのか
- 何がトリガー(きっかけ)となり行動するのか
をつきとめて、実際に行動のトリガーとなるものと接触させる。そのために設定する架空の顧客がペルソナなのです。
なぜ必要なのか
では一体なんでそんなもの設定する必要あるのか?ってことですが。
ビジネスをするって、自分の商品やサービス、つまり売り物があるわけですよね?売り物があると、どうしても「売り物の価値」をアピールしがちなんです。誰でも。
売り物の価値をアピールすることは悪いことではありません。でも、「誰にとっての価値」を忘れると価値だと感じない人に向けてもアピールし続けたりと「無駄撃ち」が多くなるのです。
なので、あなたの商品やサービスを「価値あるもの」と感じてくれる人を絞り込んで・具体化してアピールしていくことが
- 共感・理解を得る確率を高める
- 購入してくれる確率を高める
うえで重要なのです。
魚が好きなエサのついた釣り糸を、魚のいる可能性の高い場合にたらすってことですよね。
具体的な作り方
具体的な作り方ですが、私がオススメしているのはエンパシーマップ(共感マップ)と言われているものです。私が知っているアメリカ人個人起業家も使っていますし、UCLAのマーケティングの授業でも紹介されていたと学生が言ってました。特に「自分はこれじゃなきゃ!」というこだわりがなければエンパシーマップ(共感マップ)がいいのでは、と思います。
何のために作るのか
これは、年齢・性別・名前・職業・家族構成・趣味・住んでる場所・出身地・スマホやITのリテラシーといった基本要素に加えて、さらに心理状態の深掘りをするために使います。
なぜ心理状態の深掘りをするかと言うと、先ほども言ったように、我々起業家が本当に知りたいことは、ペルソナ(=具体的・象徴的な見込み客)の
- 課題を明らかにすること
- 価値を感じる解決方法を明らかにすること
- 行動するトリガー(きっかけ)を明らかにすること
だからです。
エンパシーマップ
下の図のようなものがエンパシーマップ(共感マップ)の例です。
見てお分かりの通り、真ん中に人物を入れます。これは具体的・象徴的な顧客をイメージする写真かイラストがいいでしょう。私は写真を推奨しています。その方がその人のもの雰囲気まで伝わるからです。雰囲気がわかると、何となくの価値観までも伝わってくるからです。
基本情報(例)
・名前:エイミー・ゴメス
・年齢:32歳
・家族構成:シングルマザー、5歳の子供
・職業:銀行の窓口業務
・趣味:ヨガ
・住んでる場所:ロサンゼルス
Think(考えてること・感じていること)
その人が日常的にどんなことを考えているか・感じているかを文章で書きます。人はいつも考えていることで、どんな人かが決まると言われています。なので、このThinkの部分はペルソナ作りの土台となると言ってもいいでしょう。
See(見ていること)
日常生活でその人を取り囲んでいる物や人のこと。周りにあるもの・起きること・一緒にいる人などです。考えていることは見ていることによって決まることもあるので、このSeeも極めて重要です。
Hear(聞いていること)
日常的に聞いていることです。友人・知人から聞くこと、会社の上司・同僚から聞くこと、メディアから聞くことなどがこれです。日頃の考えは、見ていることと同様に、聞いていることで形作られます。なので、このHearも重要。
Say/Do(言っていること・やっていること)
周囲に言っていること、そして普段やっていることです。この言動は、その人の価値観が元になっている場合が多いので、Thinkと同様、Say/Doはペルソナ作りの肝になるところです。
Pain(感じている痛み)
これは肉体的な痛みというより、日頃の悩み・お困りごと・避けたいこと・ストレスに感じていることなどです。これを深掘りすることで、してもらいたい行動を取らせるトリガー(きっかけ)作るの参考になるのでPainはじっくり吟味したい部分です。
Gain(獲得したいもの・こと・状態)
これを得ることによって気分がよくなる・ハッピーになるという日常的なもの。そして「なりたい自分」「幸せ像」のような人生に関することまで、獲得したい「もの・こと・状態」までをカバーします。Gainも行動のトリガーを作るために重要なものです。
どう使うのか
ペルソナ作りが目的じゃない
もちろんペルソナ作りが目的ではありません。自分の商品・サービスを作った時に陥りやすい「自分にとっての価値」に凝り固まってしまうことから「相手にとっての価値」に視点をシフトする。そのために想定する顧客像を具体的・象徴的に作ることで
- 商品・サービスをどうコミュニケーションするのか
- 最初の行動を何にするのか
- 行動のきっかけ作りをどうするか
などを考えるために使います。
どう使うのか
具体的な使い方は、上のエンパシーマップの例に沿ってご説明しますね。
エイミーさんはファミリーネームから推測するとメキシコ系アメリカ人。もともとは子供のころは大家族の中で生活していたが、なんらかの理由によって現在は5歳の子供と二人暮らし。自分らしく・ハッピーに・心も体も健康な状態でいることを強く望む30代女性。
例えば事業者側が旅行業だった場合
- 期待する行動:子供と二人で行くオールインワン・コスタリカ4日間のパッケージ旅行への申し込み
- 行動のきっかけ:無料のフルムーンヨガイベントを企画。SNSや口コミでイベントを知らせ参加を促進。イベントではパッケージ旅行の擬似体験させる実施済み映像を見せたり、体験者の声を聞かせたり、新しい仲間・健康を感じさせる情報を提供する。
とこんな風にエンパシーマップから浮き上がってくる「幸せ感・仲間・健康」をキーワードにした価値観に合わせて「最終的にとってもらいたい行動」「最初にとってもらいたい行動(きっかけ)」を規定していきます。
なぜかと言うと、彼女の持つ課題・解決方法・行動のトリガーが以下のようになることがエンパシーマップから合理的に推測できるからなんです。
- 課題:必ずしも現在はベストが状態ではない。なのでいつも心も体もハッピーな状態しておくこと。
- 解決方法:好きなヨガや自然を5歳の子供とともに体験させることでより「自分らしさ」を取り戻す非日常イベントである旅行に参加してもらう。
- 行動のトリガー:日常の延長線上にあるヨガ。しかし、やや特別感のあるフルムーンヨガへの参加を促すことで「本当に行動してほしい旅行」との出会いのキッカケを提供する。
これはペルソナの使い方の一例です。もちろん、伝達するメッセージのトーン&マナー、使用するSNSなどトリガー(きっかけ)に導くまでの伝え方についても活用することができます。
一番大事なことは
とは言え一番大事なことは、その人(ペルソナ)にドンピシャな行動をとってもらうために「行動してください」と言うことが重要。これをCTA(Call To Action)と言いますが、CTAを実施に入れることなく期待するのはいつか当たるかもしれない宝くじを買い続けることと同じ。
見込み客はちゃんと「こっちですよ」「はい、これを読んで」「次はこっち」と誘導してあげないとダメ。なので、最終的にして欲しい行動を促すこと、その前のきっかけ行動を促すこと、これらのCTAが絶対に必要。そのためにも見込み客に合ったベストな内容と方法を特定することが大事。なのでペルソナを設定してそのヒントを得るのです。
まとめ
想定する顧客を「あんな人・こんな人」とふわふわイメージするのではなく具体的・象徴的に人物像に落とし込む。これがペルソナ設定。
これにより最終的に行動してもらいたいこと、その前のきっかけ行動などを、その人にとってベストなものに作り込むことができる。そのために行うのがペルソナの設定。
ブランディングの目的である「〇〇と言えば」という質問で自分の名前が真っ先に挙がるようにすること、その質問対象者がこのペルソナ。なので、自分をブラディングする際にはペルソナの設定はマストなのです。
具体的にはエンパシーマップ(共感マップ)などを使うと楽にできます。
ということでした。
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参考記事
【個人ビジネス成功のためにやっておく5つのこと】